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THIRD STREAM MUSIC 〜第三の流れ〜
 
 あのチャーリーパーカーがヴァレーズに弟子入りを熱望したというのは有名な話だが、1950年代からジャズは多調性、12音主義、無調性など、ヨーロッパ近代音楽のあらゆる様式を網羅していく。
 マイルスデイビスは、クラシックの教会旋法=モードを導入し、ジョンコルトレーンやビルエヴァンス、ハービーハンコックらとともに「モーダル・ジャズ」の先駆者となる。
モダン・ジャズ・カルテット(M.J.Q.)のリーダー、ジョンルイスは、バロックからヨーロッパの近代、現代の作曲家の技法を研究し、ウェーベルンやメシアンの語法も試している。後にガンサーシュラーとともに、ジャズとクラシックの融合を目指した「サード・ストリーム・ミュージック(別名:第三の流れ)」を追求したが、失敗に終わったとされる。
しかし、今なお様々なアーティストに影響を与え続け、数多くの「血のつながった」作品が残されている。やがて映画音楽やロックやプログレ、ポピュラー音楽にまで、その影響を垣間みることが出来る。

 理論家ジョージラッセルの著書「リディアン・クロマティック・コンセプト」はシェーンベルクによる和声法の発展形とも考えられ、ジョンコルトレーンはバルトークのトニック・システム理論を研究し、1970年代のマイルスはシュトックハウゼンの電子音楽からの影響を認めている。
 本来ジャズとクラシックの融合を目指した「サード・ストリーム・ミュージック:第三の流れ」とは、ある意味「ヨーロッパとアメリカ」の融合を指していたのかもしれない。
 いずれにせよジャズファンからは人気のないジャンルということは確かだが。。。


Miles Davis + 19 - Miles Ahead / Columbia / CL 1041
 まだ「サード・ストリーム・ミュージック」という言葉が生まれる前、早くからマイルスもクラシックに興味を持っていた。
 1957年録音のジャズ史上最も重要な名コラボ、マイルスとギルエヴァンスによる3部作の第一弾。繊細なボイシングと斬新なアンサンブルで、マイルスのソロを引き立てるアレンジが素晴しい。絶妙の間の取り方や刺激的なサウンド、そしてギルの巧みな編曲が見事。ジャズ史上歴史に残るオーケストレーション名作。
◆Gil Evans(arr), Lee Konitz(as), Paul Chambers(b), Art Taylor(ds), Miles Davis(flg) 他


Lee Konitz - An Image / Verve / MGV8286
 クール派の申し子リーコニッツの1958年録音作。スタン・ケントン楽団のビルラッソによる編曲のストリングスをバックにリーコニッツがクールにアルトを吹く。チェロのアランシュールマン、ヴァイオリンのジーンオーロフが参加。ストリングス以外の編成はピアノレス・ギタートリオで、ギタリストは誰かは分からないが、おそらくビリーバウアー辺りか。
 アルバム通して薄暗い真夜中の雰囲気を醸し出し、奥深さ、複雑さ、そしてどこまでもクールな美しさを感じる唯一無比の音世界。
◆Lee Konitz(as), Bill Russo(arr), Gene Orloff(vln), Alan Shulman(cello), Lou Stein(p) 他


Chico Hamilton - With Strings Attached / Warner Bros / 1245
 早くからジムホールやエリックドルフィーらと共にクラシックとジャズを融合した室内楽的サウンドを実践していたチコハミルトン。
 1958年録音。ピアノレスでチェロやギター、そしてドルフィーの参加、さらにストリングスが加わった編成。クラシックを意識したアレンジで、品のある室内楽的アンサンブルが楽しめる。
◆Eric Dolphy(as,fl,bcl), Chico Hamilton(ds), Nat Gershman(Cello), Dennis Budimir(g), George Avakian(Producer), Fred Katz(arr) 他

John Lewis - Jazz Abstractions / Atlantic / 1365
 ここから「サード・ストリーム・ミュージック」という言葉が生まれた。ジョンルイス監修による1960年録音作。
 とにかく面子が物凄い。ビルエヴァンス、エリックドルフィー、オーネットコールマン、ジムホール、スコットラファロ、エディコスタ、ガンサーシュラー、そしてエンジニアにはフィルラモーン。。。この翌日にオーネットコールマンの「FREE JAZZ」が録音される。
 ガンサーシュラー作の1曲目は十二音セリーによる無調の作曲技法を取り入れ、2曲目はアヴァンギャルドなジムホールのギターが聴ける小品。3曲目以降はガンサーシュラーのアレンジによる、Jルイスの「ジャンゴ」とモンクの「クリスクロス」の変奏曲集。
 この作品後、ジョンルイスは「ORCHESTRA U.S.A.」「ESSENCE」など興味深いサードストリーム作品を立て続けに残している。
◆Bill Evans(p), Eric Dolphy(as,fl), Ornette Coleman(as), Jim Hall(g), Scott LaFaro(b), Eddie Costa(vib), Gunther Schuller(Composed), Phil Ramone(Engineer) 他


Jimmy Giuffre - Piece For Clarinet And String Orchestra"Mobiles" / V8395
 彼もまた「サード・ストリーム・ミュージック」の中心人物で、早くから室内楽+インプロヴィゼイションを軸に独創的なジャズを深究してきた。ポールブレイやジムホール、ボブブルックマイヤーらとの変則的編成のトリオを組み、作曲家、編曲家としても才能を開化させた。あのバールフィリップスが「彼は天才だった」と讃えたほど。。。
 1960年発表作。ジミージェフリー作曲「クラリネットと弦楽のための協奏曲」1〜5楽章と「Mobiles」1〜16の小品曲集の大作アルバム。
◆Jimmy Giuffre (cl), Wolfram Rohrig (con) 他


Stan Getz - Cool Velvet / Verve / MGV8379
 1960年録音。映画音楽等で有名なラッセルガルシアの壮大なオーケストレーションをバックに、一歩も引けをとらないスタンゲッツは流石。どこまでも甘く切なくロマンチックに、そしてメランコリックに響き渡るテナーと、それを引き立たせる正統派なアレンジも見事。
◆Russell Garcia(arr), Stan Getz(ts), Jan Johansson(p) Blanche Birdsong(harp), Dave Hildinger(vib) 他

Bill Evans Trio With Symphony Orchestra / Verve / V8640
 1965年録音。ビルエヴァンスのピアノトリオがクラウスオガーマン編曲のオーケストラをバックにクラシック曲を演奏した作品。グラナドスの「Granadas」、バッハの「Valse」、スクリャービンの「Prelude」、フォーレの「Pavane」、ショパンの「Blue Interlude」などクラシック作品を取り上げている。
 クラウスオガーマンといえばVERVEやA&M/CTIの一連の作品やボサノバ名作等々、数多く歴史的名作のアレンジを担当してきた巨匠だ。本作もエヴァンスの叙情性をいかした編曲が素晴しい。
◆Bill Evans(p), Claus Ogerman(arr), Rudy Van Gelder(Engineer), Creed Taylor(Producer) 他

Andrew Hill - One For One / Blue Note / BNLA459H2
 1965と'69と'70年録音のブルーノート未発表作。ストリングスをバックにアンドリューヒルがピアノ・ソロをとる非常にアブストラクトでクールな作品。
 ブルーノートとストリングスというのはあまりイメージにないが、本作は見事にヒルのオリジナル曲にはまっている。彼の曲は特異なメロディーやハーモニーセンス、変拍子などの独特な曲が多いので、クラシックや現音風のアレンジによく合う。
◆Andrew Hill(p), Joe Henderson(ts), Bennie Maupin(ts,fl), Charles Tolliver(tp), Freddie Hubbard(tp), Richard Davis(b), Ron Carter(b), Bennie Maupin(ts,fl,bcl), Joe Chambers (ds) 他

Joe Zawinul - The Rise & Fall Of The Third Stream / Vortex Records / SD2002
 1967年録音。その名も「サード・ストリームの興亡」というタイトル。作編曲家のウィリアムフィッシャーとプロジェクトをスタートし、当初図形記譜法の解釈に苦労したという。
 クラシックとジャズの融合、ゴスペル、スピリチュアル、ストリングスやパーカッションを加えた民族風のアレンジ。本作の後、彼はマイルス・バンドに加入する。マイルスの新主流派時代やビッチェズブリューのサウンドも少し彷彿とさせる実験的作品。
◆Joe Zawinul(p), Richard Davis(b), Jimmy Owens(tp), William Fischer(arr), Joel Dorn(Producer) 他

George Russell - Electronic Sonata For Souls Loved By Nature / Flying Dutchman / FD10124
 著書「リディアン・クロマティック・コンセプト」で有名なジャズ界一のひねくれ巨匠ジョージラッセル。
 1969年録音。今やECMを代表するヤンガルバレクやテリエリピダル、ヨンクリステンセンに加えマンフレッドショーフ、レッドミッチェル等が参加している。AB面各1曲の2部構成。
 未来や宇宙を想像させるスリリングなサウンドコラージュ、スピリチュアルな民族楽器によるポリリズム、参加アーティストたちの強烈なソロ、そして何よりGラッセルの複雑なアレンジが最高にカッコいい。彼もまた、ジャズという大衆音楽を芸術の域にまで高めた一人。
◆George Russell(p/arr), Red Mitchell (b), Jon Christensen(ds), Terje Rypdal(g), Jan Garbarek(ts), Manfred Schoof(tp) 他
 
Jacques Loussier - Bach's Brandenburg Concerto No. 5 / Decca / PFS4176
 バッハ作品のジャズ演奏専門家といっても過言ではないピアニスト、ジャックルーシェ。エミネムが彼の曲をネタで使って訴えられたというのは有名な話。
 本作は1970年ブランデンブルク協奏曲の初録音。ジャズファンからは敬遠されがちな作品だが、意外と好アレンジと名録音、そして軽快なピアノ・テクニックは圧巻。
◆Conductor, Arranged By Jacques Loussier, Royal Philharmonic Orchestra 


Michael Gibbs - Tanglewood 63 / Deram / SML 1087
 MギャーリックやMウエストブルックに並んで英国ジャズを代表する作編曲家のマイケルギブス。1970年録音。クラシックだけではなく、ロックやフリージャズ、ファンク、そしてスイング・ビッグバンドから現代音楽まで飲み込んだクロスオーバー的内容。マーチング風ビッグバンド形式の凝りに凝った編曲や各楽器のトリルによる効果音的なサウンドコラージュが随所に出てくる。
 この時代のUKジャズの名盤系は、いつも似たような面子だが、いつ見ても物凄い。
◆Michael Gibbs(Conductor), Gordon Beck(p), John Taylor(p), Chris Spedding(g), Alan Skidmore(sax), John Surman(sax), Harry Beckett(tp), Kenny Wheeler(tp), Peter Eden(Producer) 他
 

Neil Ardley A Symphony Of Amaranths / Regal Zonophone / SLRZ 1028
 New Jazz Orchestraの音楽監督ニールアーダレイ。レイモンドプレムルやビルラッソに師事。
 本作は1971年録音でシンフォニックなクラシックとジャズロックの融合。ヨーロッパならではのダイナミックなオーケストレーション。この時代ならではのステレオ・サウンドを意識したミックスも特徴的。
 UKジャズ名盤の常連ドンレンデルやノーマウィンストンも参加。
◆Jack Rothstein(Conductor), John Mackswith(Engineer), Neil Ardley(p,Music/Written), Stan Tracey(p), Don Rendell(ts), Norma Winstone(vo) 他

Hubert Laws - Wild Flower / Atlantic / SD1624
 CTIに残した「アフロ・クラシック」や「春の祭典」などクラシックからフュージョンまで幅広く活躍したフルート奏者、ヒューバートロウズによる1971年録音作品。ストリングスをバックにロウズのフルートが響き渡る。大胆な弦楽アンサンブルを多用したアレンジが重圧で秀逸。最終曲はストリングス+アフリカン・パーカッションが幻想的で面白い。
◆Hubert Laws(fl), Ron Carter(b), John Murtaugh(arr), John Murtaugh(Conductor), Joel Dorn(Producer) 他

Don Sebesky - Three Works For Jazz Soloists & Symphony Orchestra / Gryphon / G910
 ドンセベスキーといえば、シナトラやウェスモンゴメリー、ジムホールなど数多くの名作のアレンジを担当した巨匠。本作はその彼の数少ないリーダー作でジャズコンボ+シンフォニーのための組曲「ジャズ・コンチェルト」。1979年録音。
 1曲目はストラビンスキーの「春の祭典」を素材に五つのジャズ楽器のためのコンチェルト風にアレンジ。2曲目以降はバルトークとチャーリーパーカーの音楽にインスパイアされて書いた3楽章の大作。最後はバッハの曲から短いメロディーを選んで書いたバッハへの讃歌ともいえる小曲。
 まさにジャズとクラシックを融合した抜群のセンスと各ソロの好演奏、これぞサード・ストリーム・ミュージックといえる名作。
◆Don Sebesky(arr,p), Bob Brookmeyer(tb), Alex Foster(sax,bcl), Richard Davis(b), Jimmy Madison(ds), Joe Beck(g), Gordon Beck(p), Royal Philharmonic Orchestra, Keith Grant(Recorded), Norman Schwartz(Producer) 他
 
 
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2014.04.21  04:45  Posted by MugMync | Edit
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